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情報学環「情報技術によるインフラ高度化」社会連携講座

第3回 シールドトンネル高速施工

2011-09-06

首都高中央環状品川線

高速中央環状線(全線約47km)は、JR山手線のように東京都心から各地域に伸びる主要高速道路を繋ぐ役割を担っている重要な高速道路です。西側はJR山手線の少し外側を走り、東側は荒川沿いに膨らんで、きれいな円を形作っています。現在、この高速中央環状線の全線開通を目指し、南西部にあたる品川線の工事が進められているところです。品川線が開通すると、都心に集中していた交通の流れが分散され、所要時間の短縮、排出ガスの減少などの効果が期待されています。



品川線は、大井ジャンクション(国道357号、高速湾岸線と接続)から、南品川、大崎、五反田、中目黒を目黒川沿いに通り、大橋ジャンクション(国道246号、高速3号線と接続)までの区間を地下30m(14m~46m)で走る計画になっています。硬い地層を約8kmもの距離をシールドマシンで掘り進めていくため、最先端の技術を駆使して工事が行われています。この度、関係者のご好意により現場を見せて頂くことができました。

まず、大井北立坑から地下に入りました。掘り出した土を運ぶダンプなどの重量物を運ぶことができる巨大なエレベーターがありました(写真1)。

20110906-001.jpg写真1

下から見上げると、その迫力に圧倒されます。先を見ると、トンネルの断面が見えています(写真2)。ここからマイクロバスに乗り、シールド先端部まで移動しました(写真3)。

20110906-002.jpg写真2

20110906-003.jpg写真3

隣には東京都が工事を進めている大井ジャンクション(反対)方向のシールドトンネルが通っていて、緊急時の避難用に横連絡坑で接続されています。奥に見えているのが反対方向のトンネルです(写真4)。シールドトンネルは円形の構造で強度が保たれているため、接続部分は鋼製セグメントなどを用いた補強を念入りに行っています。

20110906-004.jpg写真4

20110906-005.jpg写真5

五反田出入口付近に非常階段がありました(写真5:下から見上げているところ)。完成したばかりで水が滴っています。災害時などには、作業員の方が左の赤いらせん階段で地上に避難することができます。こちらは完成時には高速道路への入口に作り替えられるそうです。

車が走る路面になる床版を作っているところです(写真6)。一般の利用者の中には、シールドトンネル内の道路の下が空洞になっていると思わないで運転されている方もいらっしゃるかもしれませんね。

20110906-006.jpg写真6

20110906-007.jpg写真7

人間だけが通ることができる小さな避難用横連絡坑も設置されています。そこでは鋼製のセグメントを用いて強度を確保しています(写真7)。

いよいよシールド先端部に到着しました(写真8)。私たちが到着した時に、シールドマシンが動き始め、足の裏から地響きのような振動が伝わってきました。通常より大きめのセグメントがバキューム装置で持ち上げられていきます(写真9)。掘り出された土はベルトコンベアーで私たちが入ってきた大井北立坑まで運ばれていきます。シールドマシンが動き始めてから、トンネル内の空気が少し埃っぽくなりましたが、整理整頓が行き届いたとてもきれいな現場でした。

20110906-008.jpg写真8

20110906-009.jpg写真9

地上に戻り、シールドマシンを制御しているところを見学しました(写真10)。現場への指示など緊迫した雰囲気の中、安心、安全を守っているのは“人”であることを実感しました。

20110906-010.jpg写真10

ご案内下さいました寺山建設部長(首都高東京建設局)、ご説明下さいました湯田坂課長代理(首都高東京建設局品川線工事事務所)、森口所長(鹿島建設中央環状品川線本線シールド(北行)工事事務所)ほか、関係者の皆様に心から感謝申し上げます。

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